シリーズ一覧

欧州戦線

アンブッシュ! 

アンブッシュボックスアート

 記念すべきシリーズ第1作。Victory Gamesからオリジナルが発売されたのが1983年。Hobby Japanの日本語ライセンス版の販売開始は1985年でした
 当時のライセンス版の販売価格は5300円。よく購入していたAvalon Hill製ゲームの多くが5800円とか6800円といった値段だったので、「ライセンス版だからお安いのかな?」と思った記憶があります。ただ、数年後のカタログでは6300円になっていて、いつ値上がりしたのか不明です
 シナリオは8本。最初の任務は車輌を含まない、歩兵の基本ルールのみでプレイしますが、以降は車輌や空挺降下、トーチカといった多彩な要素を含んだ任務が並んでいます

シナリオリスト;
●任務1:”血のサン・ミック”
 1944年6月終わり、ノルマンディーのボカージュ地帯。道路の掌握
●任務2:”シャスールへの進撃”
 1944年8月、フランスの町シャスール。集落の占領
●任務3:”ベルギーの寒い朝”
 時期不明、おそらくベルギーの戦線後方の村。集落のパトロール
●任務4:”D-Day.運命の夜間降下”
 1944年6月6日、コタンタン半島。小村にある2つの橋の占領
●任務5:”ピックポケット作戦”
 1944年7月4日、オランダのドイツ軍後方。V-2関連文書の奪取と基地の破壊
●任務6:”西方防壁にボートを漕いで”
 1945年1月16日、西方防壁の町トリール。トーチカの奪取
●任務7:”わなの餌”
 1944年8月8日、フランスの町モルタン。ドイツ軍第2装甲師団の進撃遅滞
●任務8:”サンブル川への突進”
 1944年9月初旬、低地諸国サンブル川西岸。橋までの地域掃討と橋の確保


ムーブ・アウト! 

ムーブ・アウトボックスアート

 ”アンブッシュ!”の追加モジュール第1弾です。オリジナルは1984年、日本語ライセンス版は1986年に発売されました。ライセンス版の当時の販売価格は3500円でした
 コンポーネントはパラグラフと任務カード、兵士/車輌カードだけであり、マップやユニット、ルールブックは含まれません。追加モジュールなので当然ですが、プレイには”アンブッシュ!”本体が必要です
 シナリオは4本。新たなルールはなく、任務のみの追加ですが、3ページ目の「6.助言と解説」がとても役に立ちます
 余談ですが、本ゲームの名称は、正式には”Ambush! Move Out!”とのことです

シナリオリスト;
●任務9:”暁光”
 1944年9月11日、アーヘン外周の城壁。町へ向かう幹線道路の確保
●任務10:”決死の突撃”
 1944年6月22日、フランスの町サン・ロー。着弾観測と反攻阻止、町への進出
●任務11:”戦場の霧”
 1944年12月、アルデンヌの森。前線の静かな村で休息中
●任務12:”針の目を潜り抜けて”
 1944年8月16日、パリ郊外。捕虜となった分隊員4名の救出


パープル・ハート 

パープル・ハートボックスアート

 追加モジュールの第2弾で、”ムーブ・アウト”と違い、本作ではパラグラフや任務カード、兵士/車輌カードだけでなく、新たなマップ(フルマップ1枚+ハーフマップ2枚)とユニット、若干の追加のルールが含まれ、ゲームの多様性が増しています。シナリオは6本で、犬や機関車なども登場します
 オリジナルは1985年発売ですが、Hobby Japanのライセンス版は”ムーブ・アウト”と同じ1986年(!)です。やはりこのシリーズは当時は結構人気があったのでしょう。ライセンス版の販売価格は4200円だったようです
 追加モジュールなので”アンブッシュ!”本体は必須ですが、”ムーブ・アウト!”は持っていなくてもOKです
 本作も、正式名称は”Ambush! Purple Heart”です

シナリオリスト;
●任務13:”脱落”
 1944年6月6日、北フランス。D-Day前の夜間降下・漂流直後、本隊への合流
●任務14:”威力偵察”
 1944年7月22日、フランスのカーン南方。大規模突破作戦前哨のドイツ軍位置の捕捉
●任務15:”帰隊”
 1944年8月25日、フランスのローヌ峡谷。奇襲作戦後の孤立状態からの原隊復帰
●任務16:”護衛”
 1944年9月3日、フランスのローヌ峡谷。前線ガソリン補給所の護衛
●任務17:”先陣争いの先鋒”
 1945年3月15日、ドイツ西部。モーゼル川の橋梁確保と残敵掃討
●任務18:”明くる朝”
 1944年12月20日、アルデンヌ。ドイツ軍の突破作戦後の孤立した町の死守


Silver Star 

Silver Star ボックスアート

 追加モジュールの第3弾。これまでの3作と打って変わってイタリア戦線が舞台であり、箱の裏には”Welcome to Italy”なんて書いてあります。1987年発売ですが、ライセンス版が作成されなかったため、当時の日本では入手できない、というより存在そのものを知りえなかったと思います
 絶版となった現在、国内での入手はさらに困難で、私は海外の中古ゲーム販売”Noble Knight Games”から購入しました。送料を入れると費用は結構かかりました…
 よくできたゲームなのですが、残念ながらいくつかのエラーがあり、特に、そのうちの1つは致命的なものなのに解決策が提示されないままとなっています。ですが、こればかりはどうしようもなく、あきらめるしかありません(和訳有

シナリオリスト(任務名の日本語は拙訳によるものです);
●任務19:”All Wet(ずぶ濡れ)”
 1943年8月、メッシーナ近くの入り江。独軍の反攻用物資の情報収集と破壊
●任務20:”Easy as Apple Pie(とっても簡単)”
 1943年クリスマス、カッシーノ南方。戦略トンネルの警備と輸送部隊の護衛
●任務21:”Surprise, Surprise!(いやはやびっくり!)”
 1943年7月19日、シチリア島ジェーラ近郊。補給物資荷揚げ用入り江の警戒
●任務22:”Another Bridge Too Far?(その橋も遠すぎた?)”
 1944年1月、モンテ・カッシーノ北西。グスタフラインを迂回できる無傷の橋な調査
●任務23:”Stranger in the Night(夜のストレンジャー)”
 1944年9月、ゴシック・ラインの南。トンネルへの進撃経路にある村落の確保
●任務24:”Muleskinner Blues(ミュールスキナー・ブルース)”
 1943年10月、ナポリ近郊。補給物資の受領場所である村落への派遣

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